
水石界の名産地、「京七石」に数えられる鞍馬石は、同地北部、鞍馬山付近に産出される、古くから日本庭園にも用いられてきた秀石です。茶褐色の枯れ寂びた石肌は、趣ある日本の美意識によく合います。本石も底部のフカシ加工以外、目に見える石面は、一切の加工なきものです。穏やかな丘陵を思わせる山姿、寸法も鞍馬台座石としては大型に部類します。唐木の台座造りも素晴らしく、このままで、東京都美術館『日本の水石展』への出品応募も問題ないと言える逸品石です。
T3944
幅36.5cm×奥行14cm×高16.5cm