
二尺の銅板の中でこの中深でありながら深さを感じない姿、 大型の石や天然の底の膨らみのある石を受け止めるのにうってつけの名器といえます。 本作も先年他界された水石界の巨人と謳われた横山雨洛先生が ご自身の自家薬篭中の名銅盤として峯雲などと共に最後まで手元に置いた一枚です。 横山先生の前は東海の優と言われた大橋雨洲氏の旧蔵であったことで名器の程が窺えます。
兜文堂(がぶんどう)製の作で明治中期の名品です。 斑朱銅を混ぜた青銅の味わいと古銅地紋を写し取ったその姿は 現在では再現不可能と言われるもので、欧米を含めた愛好家に堅牢な水盤として流出し 現存数が限りなく少なくなっています。床の間飾り大型飾りの名水盤、実用名器の花としてお勧めします。
峯雲だと多少浅いので、ちょっと深いものが欲しいときに重宝の一枚です。
名著一雨会水石譜にも大橋雨洲氏の大床飾りの見事な一石として設えてあります。
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