楓寄植え 約80年

冬枯れの木立が林立する風景を切り取ったかのような、美しい寄植えです。
唐楓の素性良い素材を計画的にひと鉢ずつ培養して、大小・長短・を組み合わせて仕上げる寄植えは、労多く、名匠竹山芙蓉園氏の得意としたもので、本作も同園から市井にもたらされたものです。主幹部分は既に数本がひとつの盤上の根となり、全体として80~90%の完成度と言える状態です。ここからの数年のハサミ造りによる作出で、国風展等へ向けての挑戦も可能な内容を持っています。激減する寄植え楓の貴重な作品です。