
約80~120年前に造られた1点作の雅品です。鋳銅の金味も素晴らしく、おそらく古銭などを混ぜて、落ち着いた味わいを表現しようとした、名工英正達と同レベルか、それ以上の鋳技を持つ匠の遺した逸品です。元来は、香炉として文房美術品の分野で製作されたものと思われますが、座敷飾りが隆盛を極めた戦前の盆栽水石界で、当時交流が深かった美術界より、多くの添景と呼ばれる「脇飾り」に様々なものが、“見立ての美” と言う感覚で取り入れられました。本作は、鋳銅作品としても一級の出来栄えであり、繊細な作風がのどかな村落の景色を扶けてくれます。サイズの使い勝手の良さを含め、“これさえあれば、のどかな盆栽水石飾りに打ってつけ”の 添景茅舎と言えます。底面の在銘の確認は出来ませんが、判明すれば評価価値は数倍も予想されます。
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