
名印「陳文卿」の印を有する中型袋式盆器の逸品です。陳文卿は約400年前、本来明末から清初に活躍した名工です。上質な梨皮泥の小鉢などが有名で、同じく“徐友泉“・“陳鳴遠“なども、紫砂の名胎を使った茶器などに名品を残す中、盆器でも人気高い印ですが、盆栽界では中国古陶盆器に対しての歴史的研究が浅く、同期に制作された茶器類と前述の三者の盆器が同作同期として扱われています。しかし、真実は「寄託款」と称される、往時の名器作者への尊崇の念を込めて、後年にその落款を押印して制作したものが多く、盆器に至っては、三者の真作に中型作品はなく、小鉢のみがあるばかりです。本作は、清末から民国初頭(1850~1920)日本の盆栽隆盛期におそらく注文で焼成されたもので正確には“中渡り”における陳文卿の実用名器と称すべきものです。その中でもご紹介する作品は、際立って完成度が高く、当時の陶工技術の最高作品と言っても過言ありません。
“陳文卿の中品袋式鉢“と言うコレクション。完璧な保存状態で伝承された賓器をご覧下さい。
“陳文卿の中品袋式鉢“と言うコレクション。完璧な保存状態で伝承された賓器をご覧下さい。
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